精密鋳造の工程でワックス造型は最初の工程であり、この工程の良し悪しにより鋳造製品の良否が決定されます。
ワックス造型工程では、インジェクション工程からツリー組立工程まで、工程に適した精密鋳造用ワックスが求められます。
精密鋳造用ワックスは、蜜蝋から始まり、精密鋳造の進歩とともに、樹脂や天然ワックス、合成ワックスの複雑なブレンド品になってきました。
構成成分の種類と配合比率により、融点や凝固点が変わるばかりでなく、寸法収縮率や強度も変わります。成型するワックスパターンに応じて、これらワックスの特性を変える必要があります。
また、精密鋳造工場で使用される射出成型機に応じて、供給するワックスはペレットや丸棒(ビレット)があります。
信和産業株式会社は、お客様のニーズに応じた精密鋳造用ワックスを供給します。精密鋳造用ワックスの品質を維持するため、信和産業株式会社は下記の測定を行っています。
1.軟化点 | ワックスが十分に軟化する温度 JIS K-2207-6、4(環球法)に準拠した方法で測定 |
---|---|
2.流動無点 | 液体ワックスが流動性を失う温度 測定方法は自社オリジナル |
3.凝固点 | 液体ワックスが凝固する温度 測定方法は自社オリジナル |
4.粘度 | 液体から半凝固状態までの粘度を測定 JIS K-6833に準拠した方法で測定 |
5.針入度 | ワックスの硬さを測定 JISK-2235-5、4に準拠した方法で測定 |
6.灰分 | ワックス中の強熱残分を測定(800℃) 測定方法は自社オリジナル |
7.強度 | 3点曲げ試験により測定 測定方法は自社オリジナル |
8.収縮率 | 射出成型したパターンの線収縮率を測定 測定方法は自社オリジナル |
パターン ワックス | 製品(パターン)を形成するワックスです。インジェクションマシン(セミ・ソリッドタイプ/セミ・リキッドタイプ)により金型に圧入され製品を形成します。 | 新材・再生材:丸棒(ビレット)、 プレート(5kg×4枚 20kg梱包)、 ペレット(20kg袋) |
---|---|---|
ランナー ワックス | 棒状のワックスです。パターンを接着しツリーを製作します。 | 新材・再生材:押し出しランナー(20~25kg梱包) |
接着ワックス | パターンとランナーとの接着に使用します。 | 新材:プレート(20kg梱包) |
ディップシール ワックス |
ランナーにコーティングし脱蝋性を向上させます。ツリー組み立て後の修正用にも使用されます。 | 新材:プレート(20kg梱包) |
修正ワックス | パターンの凹みや肌の修正に用います。 | 新材:プレート(20kg梱包)、 缶(15kg) |
ソリブルワックス | 水溶性ワックスです。パターンに中空部を形成させる場合に使用します。射出成型したソリブルワックスを金型にセットし、パターンワックスでくるむように成型します。そして3%希塩酸又は水にてソリブルワックスを溶出させ、パターンに中空部を作り出します。 | 新材:プレート(5kg×5枚 25kg梱包) |
切削ワックス | 固形状のワックスです。旋盤などでの加工が可能なパターンワックスで、試作品などの少量試作生産向けです。 | 新材:プレート(20kg梱包) |
丸棒(ビレット)
丸棒製品
プレート
プレート製品
ランナー
ランナー製品
ペレット
ペレット製品